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放射線医学を志す方々へ

宇野 隆教授

放射線科は科学技術の進歩をリアルタイムかつダイレクトに享受できる診療部門です。放射線診療機器の進歩は目覚ましく、「こんなことができれば」と思い描いていたことが次々に達成されています。

臨床医を志す者には、画像診断、放射線治療を通して、患者の人生を良い方向に導くのだという熱い情熱が、いま求められています。高度な診療機器を持っていることを誇るのではなく、それを一人一人の患者のアウトカムに生かすための情熱、皆様が社会から求められている点はそこです。放射線科では、臨床医以外にも放射線生物学的な基礎研究を得意とする人から診療機器や医用工学など放射線物理学に精通する人まで広く歓迎しています。新たな治療方法、画像診断技術、診療機器の開発、そして良質な診療手段を選択することが、極めて大きな社会貢献となります。放射線医学は新しい医学研究領域であり、病院での業務も従来の伝統や常識にとらわれない開かれた診療科です。手技が得意な人も頭脳労働が得意な人も、患者診察が生き甲斐の人から診療機器やPCのスペックにこだわる人まで、生物実験が得意な人から死後画像診断に興味のある人まで、もちろん男女を問わずあらゆる医師に様々な進路が用意されています。

千葉大学病院の放射線科には新たに画像診断センターが立ち上げられ、藤本肇センター長以下、ベテラン、中堅、若手の画像診断医が続々と集結してきています。一方、医学研究院の講座は、若き教室員の専門分野選択に幅広い可能性を提供すること、そして画像診断と放射線治療を有機的に学習する必要がある医新専門医制度への対応から、画像診断と放射線治療を敢えて独立させておりません。診断医と治療医ががっちり手をつなぎ、最新の高性能機器を揃えて最高レベルの医療と教育を提供します。画像診断、放射線治療、そして核医学を加えた各分野には大切な関連があると捉えており、専門医取得前の初期教育では緊密な連携のうえ全般的な教育を行います。進路に漠然とした不安があっても自然に解消されます。診断医を志していた人がいつの間にか治療医になっていたり、その逆であったりと、専門医取得までは柔軟に自分にあった進路を選ぶことが可能です。その先はどこへ行っても人から求められる輝ける将来が待ち受けています。千葉県はもちろん、東京都の病院との連携もあります。全国どの地域へも派遣可能です。放射線医学に少しでも関心のある方は、ぜひ気軽に私たちの教室を訪ねて来て下さい。