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ECR 2014

2014年03月12日 | 学会・研究会

 

今回,ECR2014に参加させて頂きましたので報告させて頂きます.ウィーンに行くのは初めてでしたが,本当に良い街です.地下鉄や路面電車といった鉄道が発達しており,共通の乗り放題チケットを安価で入手できます.治安も良く,徒歩での移動も問題ありません.歴史はご存知の通りで,見所が満載です.ついシカゴと比較したくなってしまいますが・・・ご飯はそこそこでしたが.
Opening ceremonyでは,噂通り楽器の生演奏を体験することが出来ました.流石です.ERS presidentの講演では,20世紀はphysicsの世紀,21世紀はbiologyの世紀という話が出てきました.画像がどこまでgenomeに迫れるかは分かりませんが,脳腫瘍の遺伝子異常と画像との関連についての報告を最近よく目にします.つい,”うちで計測出来るわけがないので,まあいっか”,で流していましたので反省です.さらに,Stephen Hawkingの言葉を引用し,21世紀はcomplexityの世紀ではないかという話も出ていました.具体的には,morphology, textureが画像診断の主体でしたが,function, diffusion, stiffness, metabolism, molecularといった評価法の発達,そして本来複雑系である生体をこれらで如何に表現するかということが発達していく・・・ということを,ECR/ERSという組織のcomplexityと比較しながら話されていました.ヨーロッパという,歴史的に見て現在進行形でcomplexityが高まっているように見える社会で,ECRという大きな大会を毎年成功させていることに敬服致します.本年秋にAOCRが開催されますが,どうなるか気になるところです.
002Ceremony会場は紫の照明で照らされていました.ウィーンのシンボルの一つ,ステファン大聖堂が紫で照明されており,意識されたものかもしれません.学会バックも紫です.何か意味があるのかと思い調べると,西洋人にとっての”紫”は,ローマ皇帝の着衣やキリストの死に際の衣に紫色が使われたということで,王位や高級のイメージがあるそうです.共通点という意味では,同行の向井先生からも見て取ることが出来ました.EPOS会場とオペラ鑑賞中での向井先生の写真をお送りさせて頂きます.

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そんな向井先生も,美術史博物館では大天使ムカエルとして,本気を出してくれました.悪ふざけが過ぎましたが,向井先生が演題を通してくれたお陰で今回の学会に共に参加出来ます.Imaging interpretation sessionでの発言など,成長を感じています.後輩の指導にも熱心で,今後重要な役割を担ってくれると期待しています.

今回のECRでは会場や教育講演でのデザインにとても感銘を受けました.如何に分かりやすく,印象深く人に伝えるかという点は,とても学ぶべきところが多かったです.一両日で身につくスキルではありませんが,真似したいものです.

最後に,忙しい日常臨床の中,快く送り出して下さった先生方に感謝致します.向井先生がimaging interpretation sessionで出た症例の解説を昼カンファでしてくれるようなので,お楽しみ下さい.

 

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