千葉大学大学院医学研究院放射線医学教室の旧ホームページ

おいしい午後 2012

2012年07月28日 | 学会・研究会

 

 

去る2012年7月の終わりに、静岡市において「一年分のおいしい部分を1回で学ばされてしまう午後のひととき」(略称「おいしい午後」)と題されるカンファレンスに参加しました。

 

これだけではなんのことか訳がわからないはずですので、簡潔に言いますと、月に1回のペースで静岡市の県立総合病院で開催されている静岡県中部地区のカンファレンスの総まとめの会のことです。

このカンファレンスでは、静岡県中部はもとより、東部、西部、県外(!)から放射線科の先生方が症例を持ち寄り、美味しいロールケーキとみたらし団子を食しながら、皆さんで画像を供覧する、アットホームながらも非常に勉強になる集いです。そして、カンファレンスの最後に、興味深い症例や教訓にすべき症例をMVP症例と称し、ピックアップします。すると、年間を通して十数例のMVP症例が集まるわけです。

このMVP症例を一気に復習できる(=つまり、”おいしい”)カンファレンスが今回のカンファレンスだったわけです。

 

我々の施設では、2011年6月のカンファレンスで発表した「外傷後に意識障害が遷延した20歳男性」という症例がMVP症例に該当しましたので、すこしアレンジを加えて発表してきました。

自分で発表するにはいろいろ苦労がありますが、やはり真剣に取り組みますので勉強になります。ちなみに、この症例では白質脳症の鑑別が必要になり、数多くある白質脳症に対して、系統的な鑑別診断の流れやその疾患に特徴的な画像などを提示しました。本症例はvanishing white matter diseaseとの診断になりましたが、画像だけでは診断することは難しく、臨床経過や患者背景などを加味しなければならない、といった趣旨の内容を発表しました。

 

珍しい症例と上級医の先生とのプレゼンテーションの練習が効いたのか、最後の参加者による投票で1位といううれしい評価をいただき、美味しいメロンをいただきました。また、沼津市立病院の症例ですが、千葉大学で一緒に働いている向井先生の発表も見事3位になり、上位を独占するうれしい結果となりました。なお、向井先生は梨をいただいていました。

 

カンファレンス後は沼津の美味しいお寿司に舌鼓をうちました。

とても有意義な夏の一日になりました。

 

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