千葉大学大学院医学研究院放射線医学教室の旧ホームページ

ASTRO’s 54th Annual Meeting #4

2012年10月31日 | 学会・研究会

 

前日の夜が遅かったのですが、学会4日目の朝もなんとか起床し、朝8時からの教育講演に参加しました。外陰癌や頚癌の困難な症例についてだったのですが、この日もEifel先生は活発に講演されていました。PDAによるsurveyで腔内照射は3D or 2D?という質問に対して3D(CT/MRI)と答えた施設が75%以上と回答していたことには驚きました。

 

そのあとはハーバード大ビジネススクールの先生による基調講演を聞きに行きました。

MBAの先生だけあり、1時間以上にわたり聴衆を引き込むようなプレゼンテーションは圧巻でした。Value based medicineについてというテーマでした。patient orientにoutcomeを測定して、プロセスを適正化しようという内容だったと思いますが、なんでもかんでも高精度で手間のかかる治療を行う昨今の時流に対するアンチテーゼでしょうか。ただ、すべてのプロセスをoutcomeの測定、適正化という側面から見るのは合理的ですが、日本の医療現場ではドライすぎてけしからんという意見すら出てくるのかもしれないとも思いました。
その後は肺癌に対する新しい技術についての教育講演に参加しました。とはいっても、contouringの際に気を付けるピットフォールとしてpericardial recessやPET/CTにおけるbrown fatなど、日本の放射線腫瘍医にとっては当たり前のことも多い内容で、米国と日本の違いを感じました。最後に頚癌の教育講演に出て、さすがに疲れてしまい、ホテルに撤収しました。

 

この晩は、同門の幡野先生とプルデンシャルタワー52階にあるラウンジに行きました。天気もすっかり回復して、素晴らしい夜景を楽しむことができました。

今回、二つのポスター発表を行う予定でした。学会2日目の夕方にposter viewing sessionで参加者からの質問に答えたり、意見交換を行う予定でしたが、ハリケーンの影響で中止となってしまいました。大変残念でした。

私にとっては2度目のASTROでした。前回はASTROの雰囲気に圧倒されることが多かったように思います。しかし、そこで受けた良い刺激がその後の臨床、研究活動の原動力の一つになっていったように思います。今回も、新しい知見や刺激などをたくさん吸収できたと思います。これを今後にいかせていけるように日々の仕事を行っていきたいと思います。最後になりましたが、忙しい日常業務の中快く送り出して下さった医局の皆様、外来・リニアック・病棟のスタッフの皆様、私が担当させてもらっている患者様方に心からのお礼を申し上げたいと思います。

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